オーストラリアの先住民であるアボリジニの人びとは、白人の入植前から大陸全域に暮らし、数多くの神話を語りついできた。その神話には容易に理解しがたい部分もあるが、彼らはうたい、おどり、儀礼をおこないながら、現代も精霊とともに生きている。本書では、これまでも人類学者たちがさまざまに解釈してきた神話を、日常の世界からはじめて人の誕生、火の獲得、大地と天空の構造におよび、ふたたび日常にもどるように構成。さらに、できるだけ語られるままに紹介し、神話の宇宙と、神話を語りつぐ現代的意義を考察する。
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