日本企業は、これまでSQC(統計的品質管理)をTQC(総合的品質管理)に発展させ、活用することによって大きな発展を遂げてきた。しかし、そこには重大な欠点が内包されていた。それは、管理またはコントロールのもつ意味・内容が生きた存在を対象としていないことにあった。これからの経営には、生きた人間を主体的構成要素ととらえるTQM(総合的品質マネジメント)という考えが必要である。現在問題となっている自然破壊への対応や、コンサマトリー社会への進行に対応する"より発展的な経営"を志向するとき、TQMの意義には大きなものがあり、新しい経営哲学がそこにはある。
「BOOKデータベース」より