本書において、著者は、グアヤキ、グアラニ等南米インディアン諸族における《権威なき首長制》、その婚姻制度、言語活動、神話、過酷な拷問などの鋭い分析を通して、未開社会のあらゆる様相においてダイナミックに機能する《国家機械》の出現の阻止の動きを摘出し、またグアラニ族の思想に語られる《一なるもの》への拒否において、西欧の知を貫く《同一性原理》への能動的な反抗を見る。
「BOOKデータベース」より
信仰なき、法なき、王なき社会。余剰なき、市場経済なき、国家なき社会。西欧によって、未成熟な社会として、前=歴史的社会として、あるいは《冷たい社会》として定義されつづけた未開社会像のコペルニクス的転回。
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