本書は、西欧の知性が興り展開したときに数学の演じた役割、数学の明晰さや神秘さの起源、その普遍性と不可欠性などについて述べたものである。
「BOOKデータベース」より
本書は、西欧の知性が興り展開したときに数学の演じた役割、数学の明晰さや神秘さの起源、その普遍性と不可欠性などについて述べたものである。まず、知性の力としての数学の独自性を生み出す決定的な推進力となった「数学的抽象」の本質を、現代数学・現代物理学と、この「抽象性」をついに持ちえなかったギリシャ数学・ギリシャ物理学との対比によって明らかにする。さらに、ギリシャ自然学がその発展の諸様相において示した独自性、とくにギリシャの哲学や文明一般に内在した限界を反映し、拡大するものとして作用したギリシャ数学の性格が論じられる。アイスキュロスからワイルまで150人の人物を語った個性的な評伝を付す。
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