人間の新しい地平をひらく、悦びの純粋な瞬間「至高体験(ピーク・イクスペリエンス)」。倒錯や異常といった病理を斥け、あくまでも健康人の心理学の確立を目指したエイブラハム・マスローの仕事のなかに、『アウトサイダー』のウィルソンが見出した驚くべき可能性-。十九世紀以降の心理学が辿った複雑な歩みを、分りやすく語った本。
「BOOKデータベース」より
至高体験とは、健康人における精神的エネルギーの奔出である。デカルト以来の心理学研究の歴史を辿り、さらに実存精神分析・現存在分析・現象学等のフロイト以降の諸革命を追いながら、病理分析・異常心理分析に没頭してきた、従来の心理学を逆転させ、真に健康な人間が日常性の只中で、美的・宗教的経験の極致に感得する、<至高体験>をキイ・ワードに、健康人のための創造的心理学を構築する、コリン・ウィルソン久々の快著。
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