山本潤 著
私がなくしてしまったのは、自分自身だった。空が美しいと思えたり、季節の移り変わりを感じたり、好きな人に胸をときめかせる時間の代わりに私が得たのは、何を見ても無感覚で空っぽな感情、男性というだけで恐怖心がわき上がってくる心、自分が生きているかも死んでいるのかもわからない凍りついた感覚だった。アルコール依存、強迫症状、制御できない性行動…"あの日"から今日まで、私に起きたことのすべて。
「BOOKデータベース」より
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