久保田淳 監修
定家の衣鉢を継いだ前大納言為家が撰進した第十番目の勅撰集。下命者後嵯峨院の院政や一族と深いつながりのある西園寺家の繁栄をことほぎつつも、後鳥羽院の「人もをし人もうらめし」、順徳院の「ももしきや古き軒端の」など、承久の乱の流され王の歌をもさりげなく雑歌に入れた。南殿の桜の盛りに女房が立ち並んだようだと俊成卿女が評した、温雅な歌風の裡に、中世の宮廷が置かれた複雑な現実をのぞかせる、文化史的にも重要な集。
「BOOKデータベース」より
情報を取得できませんでした。
件が連想されています
ページトップへ