第1章では、13年以降の世界経済の現状を概観した後、特にアメリカ及びヨーロッパについてはディスインフレ傾向の背景や景気の回復力、財政・金融政策の影響について整理。中国経済と新興国経済との連関の高まり等も問題意識に加えつつ、各国・地域の経済動向について掘り下げた。世界経済の今後の見通しについて想定されるシナリオを描くとともに、アメリカの金融政策変更に伴う波及効果等、主要な下振れリスクについても整理した。第2章では、高度経済成長が一段落した中国が「中所得国の罠」に陥るのではないかの懸念もある中、イノベーションの寄与を高めつつ安定成長へ移行していくための課題について点検している。
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