教育にできないこと、それは本性を直にいきなり変えることです。教育にできること、それは教えに向けた習慣を徐々に形成することです。あるいは、教えを受け入れ、それを学ぶ姿勢をじっくり涵養することです。いい換えれば、学習することを学習する習慣づけ。その努力の成果が、本性を変えることにも、きっと繋がるのでしょう。ここに教育による希望が生まれます。教育が直接「できること」と「できないこと」、間接的にしかできないことを区別しましょう。つまり、間接的に「できること」の結果に、希望を託すしかないのです。教育は決して万能ではありません。
「BOOKデータベース」より