市民の資格を問題化する概念として、今やグローバル化時代のキーワードとなった「シティズンシップ」。本書は、その定義と歴史から、個人とコミュニティの関係、市民と外国人の境界、コスモポリタニズムの可能性、シティズンシップ概念の再編まで、グローバル化の進展で変わりつつある市民の権利と義務をめぐる諸問題を明らかにする。私たち「市民」のあり方は、これからどう変わるのか、また、変わりうるのか。ギデンズ、キムリッカ、ベンハビブ、アーレント等、現代の社会理論に照らしながら今日のグローバルなレベルでのシティズンシップを理論的に探求し、「諸権利をもつ権利」として提唱する共同研究の成果。
「BOOKデータベース」より