野本寛一 著
地霊は開発による痛みに耐え、過疎地では忘れ去られて孤絶感を深める。そして都市部の地霊は表層をコンクリートで固められて窒息状態にある。岐阜県高山市上宝町田頃家では家を建て替える時、屋敷地を一旦自然にもどした。「菜蕎麦三日」と称して蕪や蕎麦は三日で芽生える。芽が出れば屋敷地は自然にもどったことになる。ここには地霊に対する人の思いと礼がある。地霊や小さな民俗神を見つめ直すことは環境論の原点でもあり、現代人を蘇生させる道にもつながる。
「BOOKデータベース」より
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