土佐の郷土出身の坂本龍馬が、なぜ日本を動かすほどの偉人となりえたのか。単なる尊皇攘夷思想の若者が、列強諸国から日本を守るために海軍創設の重要さを唱え、内戦を防ぐべく行動するまでに成長したのである。彼がこれほど大局からモノを見られるようになったその陰には、勝海舟、河田小龍、横井小楠、松平春嶽といった当代きっての知識人との交流があった。そして彼らは自分の考えや夢を龍馬に語り、龍馬はそれを実現させていった。彼らが坂本龍馬という男をつくったと同時に、彼らにできないことを龍馬に託したのだった…。
「BOOKデータベース」より