1980年から2006年に至るまでのわが国の保健医療福祉政策レジームの変容とその特質をネオリベラルとの関係性に着目し、分析。古い体制から新しい体制へと時代が移り変わるなかで、保健医療福祉政策の策定をリードし続けてきた官僚は不祥事によって自らその主導権を失い、天災・人災は"世論"という新たなアクターを生み出した。そして規制改革という名の下に登場した新しい政策策定集団は、エリート官僚に代わり政策策定(立案)の主導権を握ろうと迫る。わが国の保健医療福祉政策の変遷を、政治的・経済的背景、そして政治アクターたちの動きから鮮やかに描き出していく。
「BOOKデータベース」より