「昭和」が終わり二十年が経とうとしている。その六十余年の歴史には、目まぐるしい思想変遷があった。戦前‐戦後という大きな断絶、六〇年安保、七〇年大学闘争、オイルショック、ポストモダン、バブル経済…。時代意識の転換はいかに起き、作家や学者たちは、どのような発言をしたのか。三木清、芥川龍之介、柳田国男から丸山真男、吉本隆明、浅田彰まで、彼らの功罪を含めて果敢に批評。さらに、江戸川乱歩、司馬遼太郎、長谷川慶太郎らが登場するのも斬新である。豊饒な昭和思想史を総括した記念碑的労作。
「BOOKデータベース」より