「まる子世代」の女性たちは、一九六四〜六九年生まれ。「三種の神器」が家庭に揃い、企業への女性進出が始まった高度成長期の完成期に産声をあげた彼女たちは、豊かさが頂点に達した八〇年代からバブル崩壊直前に社会へ出た。男女雇用機会均等法第一世代であると同時にフリーター第一世代。育児不安に悩む主婦も、子どもを産んでいない独身キャリア女性も、自分らしい生き方を模索している。社会の変容の最前線に立っている「まる子世代」たちへの丹念な取材から、現代日本社会のもうひとつの現実がみえてくる。
「BOOKデータベース」より