宮下規久朗 著
西洋美術の頂点を示すバロック美術。それは燃え上がるようなキリスト教信仰が生み出した最後の輝きであった。理性ではとらえきれない幻視をいかにリアルに現前させるか。現実的なイリュージョンにいかに神秘的な聖性を付与させるか。こうした矛盾が止揚され、壮麗で幻惑的な芸術が大々的に追求されたのである。血みどろの殉教、劇的な回心、恍惚とした法悦といった主題的流行と並行させつつ、バロック美術の生成から終焉にいたる過程を説き明かす、単なる概説を超えた画期的な書である。
「BOOKデータベース」より
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