本書では、人が人にはたらきかける側面から、看護における判断と行為化の特徴を明らかにした。すなわち、精神の健康問題の顕在化過程、患者を中心とした問題の取り組み過程、多層な支えを生み出すネットワーク形成過程など、対人関係を基軸とした援助方法の体系化を試みた。また、人間および人間行動、生活環境の理解に関する関連領域の知識と技術を看護実践に応用する方法をも述べ、さまざまな立場や職能にある人々との協働のしかたを提示した。第2巻は実践編として、保健医療福祉サービス提供の場と方法について述べた。すなわち、具体的事例を提示しながら、精神の健康問題の把握のしかたと看護援助の進め方について検討した。
「BOOKデータベース」より