われわれの周囲には、医療の技術面・倫理面を含めて、多くの問題が横たわっている。科学的な、正しい判断と、すぐれた技術が、現在ほど強く要求されている時代はない。それだけに、日常の臨床を正確につとめてゆく義務が一層強く課されているのである。本書では、これらの問題をふまえて、疾患の成り立ち、臨床の基本的な問題、教育の在り方、情報のまとめ方、予防・治療に対する考え方、その実施の方法などについて、現在わが国のトップレベルにある先生方が、丁寧に、且つ、わかりやすく記載している。ことに各章の冒頭に述べられているそれぞれの項目の総論では、歴史的な展望も含めて、今後の問題点が鋭く指摘されている。遺伝子診断についての総論も、この版で初めて取り上げられた。
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