「怠惰、犯罪、乱交の巣」「生来自助努力を欠いた集団」-黒人下層階級を見る眼を歪めていた従来の先入観を、ワシントンDCの場末を拠点に、その内面に分け入る優れた参与観察により払拭し、新たな都市政策に途を拓いた傑作。20世紀における米国社会学テキストのベストセラー。
「BOOKデータベース」より
本書に描かれているのは、アメリカの都市黒人下層階級の生活世界である。首都ワシントンDCの黒人集住地域の街区の路上で日々たむろしている男たちに光をあて、参与観察研究を行なった。黒人男性たちは、いかなる人間関係と文化的背景のなかで毎日を生きているのか、どうして積極的に定職をもとうとせず日々路上でたむろしているのか、どうして入籍して妻子を養なおうとせずに結婚生活を投げ出してしまうのか、彼らはなぜ世代を越えて続く貧困や無気力の悪循環から抜け出せないのかということについて、彼らの視点からその実態を語っている。
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