本書は、労働運動史を経済的階級関係である労使関係の歴史展開まで包含し、それらに規定された社会変動をも射程にいれた科学として構想した『労使関係の歴史社会学』(ミネルヴァ書房・1996年)の続編である。前著で提示した方法・理論の枠組みをもとに、グローバル・ジャパナイゼーション、ネオ・コーポラティズム、福祉国家、といった現代的論争に独自の視点から一石を投じ、提示する理論の妥当性、恒久性を追求する。必要に応じて前著の基本的モティーフを解説しており、本書から前著にも進める構成となっている。
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