経済の急激なグローバル化や先進工業諸国でのポスト工業化が進行するなかで、「新しい社会的リスク」が顕在化し、20世紀型の福祉国家は行き詰っている。社会的参画からの排除や制度上の問題ゆえに、いま多くの人々の生活が脅かされている。いかにして問題解決の展望を切り開くのか。本書は、現代日本の生活保障システムを、時系列的・国際的な比較の座標系のなかに位置づけるとともに、ジェンダー的視点に基づいた分析により、批判的に検証。21世紀にふさわしく「福祉」を再構築する要点を提示し、課題解決への希望のシナリオを描き出した労作。
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