紀貫之ら4人に勅撰和歌集作成の命が下ったのは延喜五年のことであった。「万葉集」以後長いあいだ、公の席では漢詩文が隆盛を極めていただけに、選者たちの喜びは大きかったに違いない。約10年の歳月をかけ、古今の和歌を精選して成った。作風は万葉風にくらべ理知的・内省的で技巧に富み後世に絶大な影響を与えた。
「BOOKデータベース」より
四季の移ろいに心をふるわせ、恋におののく。現代人と変わらない痛切な想いを、千百年以上の昔の平安時代の男女は和歌という五・七・五・七・七の三十一文字に込めて歌い上げた。本書では、古今和歌集二十巻、約千百首の中から精選した歌を七十首余取り上げて丁寧に解説。「倭歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」と冒頭の仮名序に記す古今和歌集の魅力を存分に味わえる一冊。総ルビ付きで朗読にも最適。
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