大英帝国の栄光にしがみつき、変化に乗り遅れたイギリス人。ドゴールに象徴される「世界の光」を自認するフランス人。外国の敵意をまねかないような大統領を選ぶドイツ人。「公的な嘘と私的な真実」のなかで、立ち回ってきたイタリア人。地理的な条件から、平和についての志向が強いオランダ人。ヨーロッパ人を振り回し、複雑な感情を抱かせるアメリカ人。西欧五大国とその"別館"アメリカのそれぞれの国民性を、ユーモアあふれる歴史的エピソードによって描き、各国がどんなに違っているかをパノラマのようにみせる。世界的ベストセラー『イタリア人』の著者の、海外特派員としての体験と学識と文彩の結晶。いっきに読ませるヨーロッパ人解剖の書である。
「BOOKデータベース」より