本書には、二通りの読み方がある。一つは、自分が参加する推理小説としての読み方である。ただし、既存の推理小説と違うところは、犯人は読者を意識して犯罪を起こしているわけではないこと。捜査する側もまた必ず成功することばかりではなく、失敗もあるということ。つまり、それだけリアルなのである。二つ目は、プロファイリングの方法を学ぶ読み方である。将来そういう仕事につきたいと思っている方や現在捜査に携わっている方だけでなく、一般の読者の方も、本書を読めば、相手の立場になって物を考える訓練になることを保証しよう。
「BOOKデータベース」より