ビジュアリティとは何か?エディトリアルデザイン最前線に立つデザイナーはこの問いを20年間、手放すことがなかった。その視線の怜悧と執拗は活版印刷からデジタルグラフィックへと激しく変貌する書物世界・デザイン世界を誘導する推力となり20世紀後半のメディアを縦走する速度と断層の生成へと連動した。グラフィックデザインを、認識論的把握を経由させ、「生物行動」の記憶に回帰させつつデジタルデザインへと昇華・投影させた断章と作業記録。ノイズ(非言語)から構造(分節と手法)そして再び論理の自由(非視覚)へ…20世紀末と戸田ツトム…に居合わせたすべての観察者に委ねる初のデザイン集成。
「BOOKデータベース」より