ダイアモンド建設の秘書課長・野見山将介は"お辞儀をしない男"と呼ばれていた。一度勃ったら男性自身の仰角が変らないという意味だ。土曜の夜、恒例の妻へのベッドサービスの最中、電話が鳴った。社長がホテルで腹上死したという。姿を消した相手の女を探せとの密命が彼に下った。囲っていた愛人たちの隠密な善後処置も講じねばならない。社長が遺した色名帖に記された"四枚の花弁をもつ女"をもとめて、野見山は、欲望の蜜を滴らせた美貌の愛人たちを、次々とエクスタシーへと誘う。悦楽の官能ラブロマン。
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