小尾郊一 著
日本人にとっての隠遁とは、俗塵から解放された世捨て人の生活を想像させるが、中国の場合、政争に敗れた官僚が安全のために身を隠すことであり、自己主張を貫く手段で、常に官界復帰の時宜を見据えた現実的行動であったが、この人々も、老荘思想との出会いにより、山野に親しみ暮らすことの意義を見出すようになる。本書は、隠遁という行為をとおして、後漢から宋の陶淵明の時代にいたるまでの、中国人の思考の変遷をたどる。
「BOOKデータベース」より
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