翻訳がもたらした特異な日本文化とは。外来文化受容に際してつくられてきた「翻訳日本語」の形成過程に日本文化の特異な構造を探ってきた著者が、日常語から文学作品にいたる広範なことばの"現場"を検証し、翻訳語の特殊な働きを明らかにする。
「BOOKデータベース」より
『万葉集』に初期知識人による翻訳日本語形成の原点を探り、福沢諭吉ら近代初期の思想家による西欧語受容過程に外来文化受容の特異な構造を抉り出した著者が、日常語から文学作品にいたることばの現場を検証し、翻訳がもたらした特殊日本的な文化の構造を照射する。前著『翻訳とはなにか』で提出した「カセット文化論」をより具体的に展開し、日本語論・日本文化論に新たな視角を導入する。
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