黄金の言葉

亀井勝一郎 著

[目次]

  • 人間と言葉(まえがきにかえて) / 11
  • 努力と迷い 人間は努力しているあいだは迷うにきまったものだ ゲーテ / 21
  • 一日とは何か 明日のことを思い煩うな。明日は明日みずから マタイ伝 / 26
  • 未完成の自覚 心得たと思うは心得ぬなり 蓮如 / 31
  • 人生と旅 日々旅にして旅をすみかとす 芭蕉 / 36
  • 友情について ひとり灯のもとに文をひろげて、みぬ代の人を 兼好 / 41
  • 人間としての美しさ 困難は私がひきうける。栄誉は他人にゆずる 中国労働者 / 46
  • 正しい判断のために 馬を走らせながら花を見る。馬から降りて花を見る 中国の言葉 / 51
  • 進歩と退歩 堕落した文明人以上に恐るべき野蛮人があるか チエンバレン / 56
  • 人生の面白さと悔恨 人生とは我々が稽古する時間もなしに役割を チエンバレン / 61
  • 障碍をおそれない 精神活動のあらゆる分野において真に優秀な人間とは ヴァレリィ / 66
  • 愛することと考えること 人は愛から思惟の名をとり除いたのはあやまりであった パスカル / 71
  • ほんとうの笑い ユウモアの無い一日は極めて淋しい一日である 島崎藤村 / 76
  • よい文章を書くには ほんとうに上手な俳優は喜怒哀楽の感情を現わしますのに 谷崎潤一郎 / 81
  • 悪人の自覚 善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや 歎異抄 / 86
  • 先生と弟子 古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ 芭蕉 / 91
  • 勉強の方法 初心のほどはかたはしより文義を解せんとすべからず 本居宣長 / 96
  • 滅びるものの自覚 われわれは滅ぶ運命にあるという自覚のないものは 太宰治 / 101
  • 独創性とは何か 真の芸術に予備校はない ゲーテ / 106
  • 人間を恐れるな 怖くもない人間を恐れるほど馬鹿気たことはないのである 武者小路実篤 / 111
  • 面白さの危険について 面白く思って筆を執るということは 島崎藤村 / 117
  • 幸福はいづこに 人生はいかように生きても苦しいのではあるまいか 倉田百三 / 122
  • 笑われるのを恐れるよりは 心にないことを言うのを恐れなければいけない 武者小路実篤 / 127
  • 人間の始りと終り 生れ生れ生れ生れて、生の始めに暗く 弘法大師 / 132
  • 「はにかみ」という徳 羞恥心は塩のようなものである 萩原朔太郎 / 137
  • 季節への敏感さ 春はあけぼのようようしろなり行く山ぎわすこし 清少納言 / 142
  • 一歩と終局 いつかは終局に達するというような歩き方では ゲーテ / 147
  • 無用の用 原始時代の人はその恋人に花輪を捧げることによって 岡倉天心 / 152
  • ほんとうの知慧 彼は何も知らないのに何かを知っていると信じており ソクラテス / 157
  • 恋愛と結婚の秘訣 我々はちょうど色々な御門や通路を経て モンテーニュ / 162
  • 幸福とは何か 幸福は表現的なものである。鳥の歌うが如く 三木清 / 167
  • 芸術家の運命 芸術家は一代にして生れるものでないと私は考えている 川端康成 / 172
  • 人と人との交り 人々が自分に調和してくれるように望むのは ゲーテ / 177
  • もう一度考える 同感できてももう一度考えるがいい 礼記 / 182
  • 誤りとはどういうことか 知るということは我執をなくすことだ 論語 / 188
  • 軽快な動き 重たさのこもった軽さでなければならぬ 老子 / 193
  • 人間の魅力について 万にいみじくとも色のこのまざらむ男は 兼好 / 198
  • 語り難いものに直面すること 心にはうきながら、ことばにはいだしがたく 俊成 / 203

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

この本の情報

書名 黄金の言葉
著作者等 亀井 勝一郎
書名ヨミ オウゴン ノ コトバ
出版元 大和書房
刊行年月 1964
ページ数 226p
大きさ 19cm
NCID BA32834953
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全国書誌番号
64003511
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言語 日本語
出版国 日本
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