間違いがまかり通っている、日本。正体不明のグローバル化の名の下に、大学は、補助金をポイントとする行政主導型の「受動的改革」に身をゆだねているのが実態だ。そして全て「仕方のないことだ」と現状と心中してはいまいか。「大学の死」は大学本来の機能を失っている惨状のことだ。瑣末なことに目を奪われ、物事の全体を俯瞰する構想力を喪失することであり、その先に何が結果するか見えなくなることだ。本書は、全ての大学人が総合的な教養と判断力を回復すべく、「自立的改革」に今こそ立ちあがる意義に気づかせてくれる、著者渾身の書である。
「BOOKデータベース」より