スクリューの付いた船を、初めだけ外から力を加えて動かしてみよう。船が進む。すると水流によってスクリューが回る。スクリューが回ると船が進む。さらに水流ができてスクリューが回る…船は勝手に「永久に」進み続けるのだ!しかし、現実は甘くない。永久機関は、実際に作ってみるとうまくいかないのだ。「熱力学の法則」はこうした失敗から経験的に得られたものであるが、大真面目な科学者から金儲け目当ての詐欺師まで、さまざまな人々が今もなお永久運動にとり憑かれてやまない。原子力エネルギーはどうか?太陽光や潮の干満を利用した動力は「永久」ではないのか?永久運動はその可能性を私たちに問いかけ続けている。
「BOOKデータベース」より