アルテ・ポーヴェラ

池野絢子 著

「貧しい芸術」を意味する「アルテ・ポーヴェラ」は、経済成長のいちじるしい、一九六〇年代末のイタリアに興った芸術運動であり、一群の芸術家たちのゆるやかな結びつきを指す。新聞紙や布きれ、木材、鉄、石などの日常的で粗末な素材を好んで用い、作品そのものよりも、コンセプトや制作プロセスを重視した彼らにとって「貧しさ」とは何を意味したのだろうか?ミケランジェロ・ピストレット、ジュリオ・パオリーニ、ヤニス・クネリス、ジュゼッペ・ペネーノ、アリギエロ・ボエッティ、ピーノ・パスカーリなどの作品を徹底調査し、イタリア前衛芸術運動「アルテ・ポーヴェラ」の全貌を明らかにする意欲作。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 否定の力-芸術、テクノロジー、マスメディア(アルテ・ポーヴェラの誕生
  • ジェルマーノ・チェラントの批評戦略
  • マスメディアとイメージ
  • 「あべこべの反映」-ミケランジェロ・ピストレット「鏡絵画」におけるスペクタクルの両義性)
  • 第2章 トリノの地政学(ブリコラージュ-素材と行為
  • 居住空間と都市空間
  • デポジト・ダルテ・プレゼンテ
  • 「同逸名」-アリギエロ・ボエッティによる地図製作の方法)
  • 第3章 実践のパラダイム(作用=行為
  • 言説のポリティクス
  • ポイエーシスとプラクシス
  • イメージの「作者たち」-ジュリオ・パオリーニの初期作品をめぐって)
  • 第4章 前衛以後の古典主義-一九七〇年代の転回(アルテ・ポーヴェラ以後
  • 破壊される石膏像-ヤニス・クネリスにおける「イコノクラスム」
  • 反復する石膏像-ジュリオ・パオリーニと「シミュラークル」
  • 石膏像と古典主義-ジョルジョ・デ・キリコと形而上絵画の謎)
  • 第5章 更新されるアルテ・ポーヴェラ-一九八〇年以降の受容(「ノット・アート」-歴史化と再解釈
  • ミュージアムの論理
  • 再制作/再構築の(不)可能性
  • 歴史的庭園と「開かれた修復」-ジュゼッペ・ペノーネ"流形彫刻の庭園")

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 アルテ・ポーヴェラ
著作者等 池野 絢子
書名ヨミ アルテ ポーヴェラ : センゴ イタリア ニ オケル ゲイジュツ セイ セイジ
書名別名 ARTE POVERA

ARTE POVERA : 戦後イタリアにおける芸術・生・政治
出版元 慶應義塾大学出版会
刊行年月 2016.3
ページ数 320,49p
大きさ 22cm
ISBN 978-4-7664-2318-1
NCID BB20983760
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全国書誌番号
22738225
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言語 日本語
出版国 日本
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