本書は、ボランティア=NPO社会の可能性について、その原点としての、そしてまたその社会的実験室としての、1995年阪神・淡路大震災時のボランティア活動を詳細に吟味することを通じて考察するものである。震災の経験を十分にふまえることで、より現実性のある「ボランティア=NPO社会」論を構築することができ、またそれを試みなければならない。震災時のボランティア活動とは一体何だったのか、震災後数年過ぎた今だからこそ、その後のボランティア=NPOをめぐる動きとあわせて、あらためて検討し直す必要がある。
「BOOKデータベース」より