免疫生物学 : 免疫系の正常と病理

Charles A.Janeway, Jr. ほか著 ; 笹月健彦 監訳

本書は多くの事を読む者に伝えてくれる。一つは免疫学という高度に複雑な生命システムを全体として把握し、その意味を理解することの重要性という事である。進化学的視点から、そして自然免疫と適応免疫の関わりから、さらにまたT細胞とB細胞の相同性と決定的な差から、そして疾病と免疫欠損とから、一個一個の分子、細胞、組織そしてそれらが織り成す機能をものの見事にシステムとして理解せしめようとする著者らの意図はひしひしと感じ取る事が出来る。もう一つの特記すべきことは「免疫システムの進化-過去、現在、未来」と題する後記である。進化学の光を当てることによって生物学の真理を究めることが出来ると考えられるが、この免疫システムこそ環境因子、特に病原微生物との相互作用によって今日観るような複雑精緻を極めたシステムとなっていることから、この検証は興味深い。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1部 免疫学への招待(免疫学の基礎概念
  • 自然免疫)
  • 第2部 抗原認識(B細胞レセプターとT細胞レセプターによる抗原認識
  • リンパ球抗原レセプターの発現
  • Tリンパ球に対する抗原提示)
  • 第3部 リンパ球レパートリーの発生(免疫系レセプターを介するシグナル伝達
  • リンパ球の発生と選択)
  • 第4部 適応免疫応答(T細胞を介する免疫系
  • 体液性免疫応答
  • 感染に対する適応免疫)
  • 第5部 免疫系の正常と病理(宿主防御機構の破綻
  • アレルギーと過敏反応
  • 自己免疫と移植免疫
  • 免疫応答の人為的制御)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 免疫生物学 : 免疫系の正常と病理
著作者等 Janeway, Charles
Janeway, Charles A.
Travers, Paul
Walport, Mark
笹月 健彦
Shlomchik Mark J.
Shlomchik Mark
Janeway Charles A. Jr.
書名ヨミ メンエキ セイブツガク : メンエキケイ ノ セイジョウ ト ビョウリ
書名別名 Immunobiology. (5th ed.)
出版元 南江堂
刊行年月 2003.10
ページ数 751p
大きさ 28cm
ISBN 4524235221
NCID BA63776308
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全国書誌番号
20491261
※クリックで国立国会図書館サーチを表示
言語 日本語
原文言語 英語
出版国 日本
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