明治と昭和の谷間の短い時代-大正期は、文化主義、教養主義、モダニズムと、大衆文化の花が一斉に開いた時代で、今日の大衆社会状況のルーツを窺うことができる。歴史心理学が解き明かす近代史の屈折点。
「BOOKデータベース」より
本書は、いわば人間の実在する文化史として大正期を見たものである。政治や経済の動きを統計的な資料とともに、当時の関係者の記録、また名もない民衆の実態調査などを中心として記述したものである。同じように文化の時代的流れを、これらの担い手たちのパーソナルな面を掘りさげることによって照合させ、民衆の雑多な生活様式の変化を大きくひとつの傾向としてとらえることによって考えようとしたものである。
「BOOKデータベース」より