本当はこの事件に首をつっこみたくなかった。株券偽造の疑いをかけられたおばは昔わたしの母に冷酷な仕打ちをした張本人なのだ。一族のつながりがなければそんなおばを助けようとはしなかっただろう。しかし、一度は助けを求めてきた本人が今度は調査を打ち切ってほしいという。おばにどこからか圧力がかかったのか。調査を進めるうち、友人の証券ブローカーが何者かに殺され、わたしは危うく硫酸を浴びせられそうになる。シカゴの修道院に隠された驚くべき策謀、過去から現われた衝撃の事実。女探偵ヴィクの孤独な闘いを描くシリーズ第3作。
「BOOKデータベース」より