祖国より一人の友を

海老坂武 著

「かくも激しき希望の歳月」を経て、いまや不惑ちかく再びパリに相まみえる著者。街の相貌は変わって見え、あのサルトルも「覆いようのない老いを露呈」し、フーコーの活動に瞠目する。日本を離脱して見事に生きる友。鉛のような心を抱えて帰国。激動する時代をひたと見すえるも、根を持たぬ語学教師は、その想い「しらけ時代の夢見る種族」とともに漂流。だが独り暮らしも板につき独自のスタイルが徐々にでき始める。成果は、なんと「フランス料理」「ベビーシッター」。こうした模索の日々を熟成させた快著『シングル・ライフ』の誕生とその大ブレイク。様々な思いもよらぬ方面からの反響、これに続く方々へ分岐してゆくネットワークの網の目。姿を現わし始める「共生」、そしてアジア。この「杖を失った時代」を著者は、自身の書くときの「心の弾み、喜び」の鼓動とともに描き出してゆく。自伝三部作完結編。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 1 フランス再会
  • 2 耐えよ 耐えよ 蒼空の中で耐えよ
  • 3 漂い感覚
  • 4 分別盛り
  • 5 "奉私奉公"の時代に
  • 6 『シングル・ライフ』の前後
  • 7 一九八九年

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 祖国より一人の友を
著作者等 海老坂 武
書名ヨミ ソコク ヨリ ヒトリ ノ トモ オ
出版元 岩波書店
刊行年月 2007.9
ページ数 346p
大きさ 20cm
ISBN 978-4-00-023716-1
NCID BA83074824
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全国書誌番号
21308242
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言語 日本語
出版国 日本
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