東欧の変革はついにソ連へと波及した。冷戦に象徴される戦後世界秩序は音をたてて崩壊し、世界は新しい秩序を模索する過程にある。こうした変革のうねりをもたらしたものこそ、ゴルバチョフの登場であり、グラスノスチとペレストロイカであった。まさに共産党独裁の崩壊を準備し、加速させるものとなった。それは同時に共産党保守派の危機感を煽り、1991年のクーデターを誘発させた。エリツィンを先頭とする民衆はクーデターを粉砕し、ゴルバチョフは民主化、市場経済への移行を試みつつある。本書は、ソ連の現代史を、コミックによって捉えてみようという意欲的な試みである。
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