〓遂良は欧陽詢、虞世南と並ぶ初唐3大家の1人、中国の書学の発展の上に偉大なる足跡を示した。雁塔聖教序は彼の数多くの作品の中でも最高の傑作といわれるもので、宋時代の名書家・米〓が「戦馬を自在に馭するようだ」と評したように、その筆の機能を極限まで駆使したテクニックは、まさに前人未到の境地を切り開いたものであり、楷書に一格を創始した。本書ではこの彼の書法を体系的に分析し、先に出された同じ編者の九成宮とも対比して学べるよう意図し、基本点画、結構法、偏旁の書き方の3部から構成した。
「BOOKデータベース」より