肝細胞癌、ことにC型肝炎による肝細胞癌は急激に増加している。これに対する国民的な取り組みが必要な時期と考えられる。今後どうなるかという点については、3つに集約されていると考えられる。すなわち、(1)高危険群の有効なる設定法の確立と、全国民的へのその方法論の周知、(2)現在3割のウイルス駆除を向上させる必要性、(3)発生した癌結節の治療と、それを生み出す線維化した肝硬変の対策である。これらの点について、現在世界的見地からみても最も優れた実績を残している先生方が本特集号を書いており、この領域の将来への展望を垣間みることができる。
「BOOKデータベース」より