『歌謡圏史5』を加える前四巻は、著者の著作集を出すのに、学位論文を発表した『日本歌謡圏史』を分量の関係で1、2の二巻にして『続日本歌謡圏史』を3とし、新たに4を編んで併せ、集の柱としたのであった。続いて著者のエッセイ・シリーズにも『歌謡この浮気者』の一巻を加えた。その後も九十歳を越える長寿に恵まれ、軽い物が多いのではあるがこれまでの物の補いになると思われる発表物も数を成して来たので、エッセイ・シリーズ登載の分から廻したいと思う物にも必要な加筆処理をして併せ、補遺篇あるいは補説篇と謂えそうな『歌謡圏史5』を編成することとしたのである。
「BOOKデータベース」より