明治以降日本の産業が振興し、さらに戦後になって高度成長へと向かうとき、人々はがむしゃらに新しい可能性へと挑戦した。そこにはリスクがあり、時には無謀とも思われるチャレンジの物語がある。その葛藤と執拗な挑戦が今世界に名を馳せる大企業をいくつも産み出した。ソニー、パナソニック、ヤマハ、そして本田技研工業など。現在の日本人は、まさにこうした企業の創業者の思いから学ぶことは多いはずだ。本田宗一郎はそうした人物の中でもさらに突出した個性を持った、「ジャパニーズ・ドリーム」を象徴する人物なのである。
「BOOKデータベース」より