シャンデリアにシャンパン、そして地元の名士たち-親の決めた婚約者の誕生日パーティーで、エバは不安を感じていた。そんな心を映し出すかのように、外には嵐が迫っている。ふと、会場にたたずむ浅黒い肌の男と目が合い、エバは凍りついた。ラウル!あなた、生きていたのね…。彼はエバに近づくなり、言った。「ここから逃げろ。きみは殺される」どういうこと?8年も前にわたしを捨てたあなたが、なぜまたここに?すべてが謎のなか、エバには1つだけたしかなものがあった。ならず者と言われたラウル。でも、わたしは今も彼を愛している。断崖に立つ別荘の警備をかいくぐり、二人は嵐の地中海へ脱出した。
「BOOKデータベース」より