明治初期、日本の近代化を一気に推進させる原動力になったのは、欧米から来日した専門家-お雇い外国人-である。スポーツの分野では、英語教師として明治8年に21歳で来日した英国人F・W・ストレンジが、日本初のスポーツ紹介書を出版し、スポーツマンシップを説き、運動会を開催してこれを各地に普及させた。さらに「部活」のシステムを作った。運動どころではないという明治維新後の逆境の中で、粘り強くボートや陸上競技などを学生に教えてスポーツを楽しむ基盤を築き、日本近代スポーツの父と呼ばれたお雇い外国人の奮闘ぶりを活写する。
「BOOKデータベース」より