中山理 著
沈没して望みの絶えた潜水艇の中で、状況報告と関係者へのお詫びと感謝を、最期まで手記に書きつけた佐久間艦長。地元民にとらわれた朝鮮の二人の王子を手厚くもてなし、ソウル郊外の廟堂に祀られた加藤清正。鑑真の渡日を決意させた長屋王の一つの行ない。遭難したトルコ艦エルトゥールル号の乗組員を救助し、献身的に介護した紀伊大島の住民。敵味方、身分、国籍の違いを超え、無私の行為に身をささげた感動のエピソードを通して、日本人が古来受け継いできた「博愛」の精神が、いまに甦る。
「BOOKデータベース」より
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