染料工業確立の國策を破る勿れ

日本染料製造株式会社編

[目次]

  • 標題
  • 目次
  • 一、染料、醫藥、香料、火藥、そのほか多數の生活必需品を供給するコールタール誘導物工業は我國必須の工業である。
  • 二、コールタール工業は產業として内部の相關々係が密接不離であるのみならず、外部には學術、國防にも重大關係がある。
  • 三、染料工業はコールタール誘導產物製造の根であり、幹であり、鍵であり、この工業の盛衰は全般の工業の浮沈に關する。
  • 四、世界大戰を劃期として諸大國間に染料工業の確立の競爭が開始せられあらゆる保護策が行はれている。
  • 五、保護策の一方法としての關稅を見るにアメリカのは一一〇%、フランスのは最高六〇%の從價率に相當し、イギリスは輸入禁止制である。
  • 六、我國も世界大戰以來、世界の染料自給競爭場裡に介入し、この工業の保護促進、以て確立を期するは不可變の國策である。
  • 七、約八十年の歷史を有する先進染料國におくれて十八年前に出發したわが染料工業も今や產額、自給率、品種とも世界第六位に上つた。
  • 八、染料工業の存在はわが國民の產業的自信を固め、纎維工業は染料供給に八十七%の安固を得てゐる。
  • 九、輸入染料價格の牽制もわが染料工業の間接の貢獻である。國產染料價格は同種輸入染料價格よりも常に安い。
  • 一〇、わが國では染料關稅引上のために染料市價が特に騰貴したためしはなく、染料關稅は消費者を苦しめて居ない。
  • 一一、わが染料工業は發達の經過に鑑みても育成の價値がある。しかし自立までにはなほ多年の年月を要する。
  • 一二、外國でも染料工業は保護しなければ發達しなかつた。そして、保護策として關稅政策は頗る有効であることを示して居る。
  • 一三、過去數年來の染料關稅撤廢の要望は天下の輿論ではなく、主として輸出加工綿布浸染方面からの聲である。
  • 一四、わが輸出加工綿布は大凡の推算で國產染料總量の一%、輸入染料總量の四%、國產アニリン オイルの三〇%を消費するのみである。
  • 一五、輸出加工綿布が負擔する染料關稅額はわが染料關稅總額の五%を占め加工綿布輸出額の〇.二%に當るに過ぎない。
  • 一六、染料關稅は染料の製造上、消費上の性質から考へても、その一部撤廢は不可で施行も容易ではない。
  • 一七、染料關稅の全部的降率は勿論のこと、一部の减廢も染料工業全體の進步を阻止し、やがてその消滅を來す。
  • 一八、利害關係あるすべての方面の和衷協力によつて國家的キイ インダスリーなる染料工業確立の實を擧げんことを切望する。

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

この本の情報

書名 染料工業確立の國策を破る勿れ
著作者等 日本染料製造株式会社
書名ヨミ センリョウ コウギョウ カクリツ ノ コクサク オ ヤブルナカレ
出版元 日本染料
刊行年月 1933.2
ページ数 22p
大きさ 30cm
NCID BA47529432
※クリックでCiNii Booksを表示
全国書誌番号
20392649
※クリックで国立国会図書館サーチを表示
言語 日本語
出版国 日本
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