冷戦後、日本を取り巻く国際環境は大きく変化した。安全保障ではPKO協力法、新ガイドライン法、テロ対策特措法、イラク特措法が生まれ、自衛隊を海外派遣した。とくに小泉政権下ではかつてない迅速な政策決定がされたが、それはどうして可能だったのか。本書では、まず日本の対応を国際環境の変化に対する合理的選択として分析し、そこで謎として残った部分を国内政治過程分析で解明する。その後、日本外交の政治過程をアクター別に、官邸、外務省、防衛庁、政党、利益団体、メディア、世論の役割について、それぞれ実証的に分析し、冷戦後の日本における政治ダイナミクスの変化を浮き彫りにする。
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