組織学は医学と生物学においてきわめて重要な学科になっている。そのため本書は、短く分かりやすい説明を新しいものにして、最新の科学的所見を取り入れている。顕微鏡形態学をよく理解しておくことは、生化学、生理学、さらに新しい学科である細胞生物学の学習に不可欠である。細胞学と組織学が、カリキュラムの上位に位置しているのはそのためである。この小型のアトラスは、組織学の隅々にわたって理論的な知識を与えるものではなく、そちらの方は細胞学、組織学、顕微鏡解剖学の総合的な教科書に譲ることにする。このアトラスはむしろ、人体の組織学と顕微鏡解剖学の要点について、基礎的な理解を与える。組織学を学ぶ学生にとって、このアトラスは、顕微鏡実習で用いる参考書として大いに役立つだろう。組織像の中の重要な要素や構造を認識するのに役立ち、正しい診断への道を開いてくれるだろう。
「BOOKデータベース」より