文部科学省は2003年、子ども一人ひとりの教育的ニーズに即した適切な教育的支援を提供する「特別支援教育」について具体的な提言を行った。本書はそれをふまえ、特別支援教育の潮流と問題を概観するとともに、その理論と方法について具体的に解説したものである。素朴な疑問を丹念に検討しつつ、必要な情報がよりわかりやすく読者に伝わるよう、読者とともに学ぶ視点に立って述べられている。障害のある子どもの自立や社会参加に向けた総合的な支援がこれまで以上に強く求められる現在、初学者向けの教科書としてだけではなく、障害のある子どもとかかわりをもつすべての人にとって有益な書である。
「BOOKデータベース」より