吉澤夏子 著
本書は、「世界の儚さ」という主題を、シュッツからルーマンへとつらなる緩やかな軌跡の中に辿ろうとする試みである。まずシュッツについて、その仕事が現代社会理論の展開においてもつ意義を、「出発点」としてのシュッツ/「転換点」としてのシュッツという二つの視点からとりあげる。次に、ルーマンの議論の核心に置かれている「できごと」という概念をめぐって、それがもつさまざまなインプリケーションを、大きく「時間」、「世界」、「観察」、「他者」という四つのテーマに則して論じていく。
「BOOKデータベース」より
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